APS再生治療とは
APSとは、自分の血液を特殊な方法で加工し、有効成分を取り出したもの。それをひざ関節に注射することで痛みの緩和を目指すのが、APS再生治療です。血液を使った再生医療としてはPRP治療が有名ですが、APSはPRPから有効成分を抽出しており「次世代PRP」とも呼ばれています。
こんな方に適しています
- 関節症の初期〜進行期と診断された方
- 保存療法で効果を感じられない方
- 人工関節などの手術はできれば避けたい方
- 入院せずに治療を受けたい方
- 安全性の確認された再生医療に興味がある方
特長
-
- 痛みの緩和と機能改善
- APS再生治療には、炎症を抑えて痛みを緩和させる効果が期待できます。それに伴い、ひざの機能改善も見込めます。
-
- 注射だけでできる再生医療
- 処置は55mLの採血と、ひざ関節への注射だけで終了します。手術は必要ないため、身体への負担は小さく済みます。
-
- 日帰りで受けられる治療
- 採取した血液は、当日に加工してそのまま注射に使用します。そのため長期間待ったり、入院したりする必要がありません。
治療の流れ
治療に必要なのは、片ひざ55mLの採血のみ。APSはその後すぐ、20〜30分という短時間で精製します。一度の来院で採血から注入まで受けられる日帰りの治療で、所要時間は1時間程度です。
期待できる効果
APS再生治療には、さまざまな関節の痛みを改善する効果が確認されています。実際に、APSをひざに注入した患者の痛みスコア(数値が高いほど痛みも強い)が、1年にわたって改善を続けたというデータも[1]。海外ではすでに、変形性ひざ関節症などの疾患に対する治療法のひとつとして期待が高まってきています。
なぜAPSがひざの痛みに効くのか
変形性ひざ関節症の痛みの多くは、関節内での炎症が原因となっています。炎症を引き起こすのが、炎症系サイトカインという物質。この物質が関節内で過剰に分泌され、軟骨を守ったり作り出したりする物質とのバランスが崩れてしまっているのです。
APS再生治療の目的は、関節内に不足する物質を補ってバランスを整えることと言えるでしょう。APSの主成分は、炎症を抑える抗炎症サイトカインと、細胞分裂を促す成長因子[2]。
これらを注入することで関節内の炎症が抑えられ、痛みも改善するほか、軟骨の破壊を遅らせる可能性もあると言われています[3]。
脚注
- [1] ∧Kon E. et al. Clinical Outcomes of Knee Osteoarthritis Treated With an Autologous Protein Solution Injection: A 1-Year Pilot Double-Blinded Randomized Controlled Trial. Am J Sports Med; 46(1):171-180. 2018.
- [2] ∧Krista O'Shaughnessey, et al. Autologous protein solution prepared from the blood of osteoarthritic patients contains an enhanced profile of anti‐inflammatory cytokines and anabolic growth factors. Orthopaedic Research Volume32, Issue10; p1349-1355. 2014.
- [3] ∧Jennifer Woodell‐May, et al. Autologous protein solution inhibits MMP‐13 production by IL‐1β and TNFα‐stimulated human articular chondrocytes. Orthopaedia Research, Volume29, Issue9; p1320-1326. 2011.
ご予約から治療までの流れ
-
- 受診のご予約
- 混雑や待ち時間をなくすため、当院は完全予約制となっております。
電話受付時間 9:00〜18:00
(年中無休/完全予約制) -
- ご予約の確定
- 来院日時を確定し、診察についてのご案内が済みましたらご予約完了です。
ネット予約の方には、追って当院スタッフより電話でご連絡いたします。
-
- プレカウンセリング
- ご来院いただきましたら、コンシェルジュと看護師によるプレカウンセリングを行い、ひざの痛みや違和感について、発症した経緯やこれまでに受けられた治療をお伺いします。また、今後の治療に際してのご要望などございましたら、お申し付けください。
-
- 問診・診察
- ひざの痛みの程度や動きなどを、医師が確認いたします。問診の内容と検査結果を勘案し、APS再生治療で効果が期待できるかどうかを判断。内容や流れ、注意事項も同時に詳しくご説明します。
もし医師に聞き忘れたことや聞きづらかったことがございましたら、診察後に再度コンシェルジュや看護師がご相談に応じますので、ご安心ください。
- 問診で医師に伝えていただきたいこと
-
-
- 症状の具合や
治療状況 - 痛む部位や程度、治療を継続している期間などについてお教えください。
- 症状の具合や
-
- お困りのこと
- できない動作や、症状から困っていることなどについてお聞かせください。
-
- これまでの
検査結果 - すでにレントゲンやMRI検査を受けられている方は、画像をご持参ください。
- これまでの
-
-
- 治療日の確定
- APS再生治療は診察当日にも受けられる治療ですが、迷われている方は診断内容なども踏まえて再度検討いただけます。その場合、改めてご希望の日時をご連絡いただき、治療日を確定します。
-
- 治療
- 採血を行い、APSを精製します。できあがるまで20〜30分程度お待ちください。その間、外出も可能です。できあがったAPSの注射は、10分ほどで終了します。
費用
詳しい費用については、料金ページにてご案内しております。また、当院の治療は自由診療になりますが、医療費控除制度が適応される場合があります。併せて内容をご確認ください。